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RAGとは何か?非エンジニアのための入門ガイド
2025年1月15日 · PC AI
「RAG」という言葉を最近よく耳にするようになりました。AI関連の記事で出てくることも多いですが、説明はだいたい技術寄りで、非エンジニアには分かりにくいものが多いと思います。
このガイドでは、RAGとは何か、なぜ重要なのかを、専門用語をできるだけ使わずに説明します。
RAGとは何か
RAGは「Retrieval-Augmented Generation(検索拡張生成)」の略です。長い名前ですが、やっていることはシンプルです。
AIが質問に答えるとき、自分の記憶だけで答えるのではなく、関連する資料を検索してから、その内容をもとに答える。
これがRAGの本質です。AIに「カンニングペーパー」を持たせる、と言うと分かりやすいかもしれません。
ChatGPTと何が違うのか
普通のChatGPTは、学習したときに見たデータの記憶だけで答えます。だから、自社の就業規則や、社内のマニュアルについて聞いても答えられません。学習データに含まれていないからです。
しかも、答えられないときに「分かりません」と言わず、それらしい嘘を作ってしまうことがあります。これは「ハルシネーション」と呼ばれる、生成AIの代表的な問題です。
RAGは、この問題を別のアプローチで解きます。
- ユーザーが質問を入力する
- システムが社内の資料の中から、その質問に関連する箇所を検索する
- 見つけた資料と質問を一緒にAIに渡す
- AIは渡された資料に基づいて答えを生成する
ポイントは、AIが自分で覚えていなくても、目の前に資料があれば答えられるということです。
ホテルのFAQで考えてみる
具体例で考えてみましょう。あるホテルが、スタッフ向けの社内FAQをRAGで作るとします。
スタッフが「チェックインは何時からですか?」と聞くと、システムは社内マニュアルから関連する箇所を検索します。「チェックイン: 15時から」と書かれた箇所が見つかれば、AIはそれをもとに「15時からです」と答えます。
ここで重要なのは、回答に引用元が付くことです。「社内マニュアル §3.2」のように、どの文書のどこに書かれていたかが分かる。だから、答えが正しいか確認できますし、もし内容を更新するときも、どの文書を直せばいいかが明確です。
どんなときにRAGを使うべきか
RAGが向いているのは、次のような場面です。
- 社内の知識やドキュメントについて聞きたい:就業規則、業務マニュアル、過去の議事録、商品カタログなど
- 答えに根拠が必要:医療、法律、コンプライアンスなど、出典を示す必要がある領域
- 情報が頻繁に更新される:価格表、在庫、最新の社内通知など、AIを再学習する余裕がない場合
逆に、RAGが向かないのもあります。
- 文章の創作や要約など、事実の検索が必要ないタスク
- ユーザーが自由に雑談したいような用途
業務で使うときの注意点
RAGは魔法ではありません。実用するには、いくつかの前提があります。
資料が整っていること。RAGは資料の中から検索するので、資料そのものがバラバラだったり、古かったりすると、答えの質も下がります。
検索精度。日本語のRAGは、英語より少し設計が難しいことがあります。形態素解析や、適切な分割のしかた(チャンク分割)に気を使う必要があります。
運用ルール。誰がどの資料をアップロードできるか、機密情報をどう扱うかなど、社内ルールを最初に決めておくと運用がスムーズです。
まとめ
RAGは、AIが社内の資料を理解した上で答える仕組みです。ChatGPTのような汎用AIとは別物で、業務利用ではむしろRAGの方が向いている場面が多くあります。
PC AIが提供する Saachi は、まさにこのRAGを、エンジニアがいない会社でも使えるようにつくった製品です。資料をアップロードして、自然言語で検索する。それだけで、社内の知識が一気に使いやすくなります。
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