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ChatGPTとRAGの違い:業務利用ではどちらを選ぶべきか

2025年1月29日 · PC AI

「ChatGPTを社内で使えばいいんじゃないか」。AI導入を検討する会議で、よく出る意見です。

確かに、ChatGPTは便利です。誰でも使え、汎用的で、無料プランもある。一方で、RAGはちょっと特殊な仕組みで、それを別途用意する必要がある。

では業務で使うとき、どちらを選ぶべきでしょうか。結論から言うと、多くの会社にはどちらも必要です。ただし、用途は明確に分けるべきです。

4つの観点で比較する

ChatGPTとRAGの違いを、業務利用で重要になる4つの観点で整理します。

観点ChatGPTRAG(Saachiなど)
ハルシネーション(誤答)起こりやすい起きにくい
自社データの参照できないできる
引用元の表示なしあり
情報の鮮度学習時点で固定常に最新の資料を反映
機密情報の扱い慎重に自社内で管理可能
コスト低い(個人プラン)やや高い(業務用)

1. ハルシネーション(誤答)

ChatGPTは、知らないことを聞かれても「分からない」とは言わず、もっともらしい答えを作ってしまうことがあります。これはハルシネーションと呼ばれる現象で、業務で使うときの一番のリスクです。

たとえば、社内規定について聞いて、ChatGPTが「就業規則の第14条に書かれています」と答えたとします。実際にはそんな条文はないかもしれません。確認しなければ気づけません。

RAGは、自社の資料の中から関連する箇所を探してきて、その内容に基づいて答えます。資料に書かれていなければ「該当する記述が見つかりません」と返します。誤答の可能性が大幅に下がります。

2. 自社データの参照

ChatGPTには、自社の社内ドキュメントは見えません。学習データには含まれていないからです。

業務利用では、これは致命的です。「先週の議事録に何が書かれていたか」「うちの製品マニュアルではどう説明しているか」。こういう質問にはChatGPTは答えられません。

RAGは、自社の資料を取り込むことが前提です。自社の言葉、自社のルール、自社の過去の判断に基づいた答えを返してくれます。

3. 引用元の表示

業務での回答は、根拠が示せることが重要です。「なぜそう言えるのか」を後で確認できないと、現場では使えません。

ChatGPTは、答えに引用を付けません。Web検索機能を使えばURLが出ることはありますが、社内ドキュメントには対応していません。

RAGは、答えの根拠となった文書のページや段落を一緒に表示できます。これは特に、コンプライアンス、医療、法務、製造の検査領域など、根拠を示す責任がある業務で大きな違いになります。

4. 情報の鮮度

ChatGPTは、ある時点までのデータで学習したものです。学習時点以降の情報は知りません。

社内の情報は毎日更新されていきます。新しいマニュアル、改訂された価格表、最近の取引先とのやり取り。これらをChatGPTに反映させるのは、現実的ではありません。

RAGは、対象の資料を入れ替えるだけで、最新の情報に追従できます。月次で更新されるルールでも、毎日更新されるFAQでも対応できます。

どう使い分けるか

整理するとこうなります。

ChatGPTが向いている用途

  • メール文の下書きや、要約、翻訳など、汎用的な文章タスク
  • ブレインストーミングや、アイデア出し
  • プログラミングの補助

RAGが向いている用途

  • 社内ドキュメントの検索と質問応答
  • 顧客対応の一次回答(自社の製品情報に基づく)
  • 業務マニュアルや規定のQ&A
  • 過去の議事録や履歴の参照

つまり、ChatGPTは「考える」ときに、RAGは「調べる」ときに使うイメージです。両方を併用している会社は、現場の生産性が大きく上がる傾向があります。

まとめ

ChatGPTとRAGは、競合する技術ではなく、補完する技術です。業務で使うなら、社内の知識ベース部分はRAGで固め、汎用タスクはChatGPTを併用する、という構成が現実的です。

社内ドキュメントを扱う部分には、PC AIの Saachi をご検討ください。ChatGPTのような汎用モデルでは難しい、引用付き・自社データ参照型のAI検索を、エンジニアなしで運用できます。

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